カフェ店長経験談

手段が目的化すると結構ヤバイんじゃないっていう話。


こんばんは、こじらせ店長です。

本日も無事イベントをやり遂げました。昼の13時から夜の23時30分までですね。

昔は、一週間イベントをやったら一回は実家に帰るような習慣でしたが、

最近では、だいぶ自分自身もコントロールできるようになってきました。

今日のイベントは発達障害当事者会として、会の参加者全員が当事者だったのですが、
その中の話で、面白いなと思った話があったので紹介します。

参加者M君の学生時代の家庭教師の話

TeroVesalainen / Pixabay

参加者のM君の話。

仕事を辞めた状態で、次の仕事を探している時に、
今までやった中で一番楽しかった仕事が書いて教師だったらしい。

担当の教え子は、なかなか勉強をしない子だったらしく、

勉強の仕方を教えるのではなく、どうしたら勉強をしたくなるか。

を彼なりに考えたらしい。

その結果取った行動が、「次回までに将来やりたい仕事が何かをリストアップする」
という宿題を出したんだってさ。

教え子は元々勉強が苦手だったのか、なかなか机に向かわなかったらしいけど、
M君の教えのおかげで、真剣に何をしたいか考えるきっかけに繋がったらしい。

その中で教え子がやりたいと思った職業は大工。

勉強する→大工になるための学校に行く→修行する→大工になる。

本気で大工をやりたいと決意した教え子のために、大工になるための過程を説明した。

そのおかげで、勉強に対するモチベーションが上がり、3ヶ月間集中して受験勉強に取り組んだおかげで、学校にも無事合格できたとさ。めでたしめでたし。

という話。

この話の中でさりげなくだけどM君が意識している点が素晴らしいなと思った。

「手段」が「目的化」しないように努めたこと

ersi / Pixabay

何がすごいのかというと、M君は「手段」を「目的化」させなかったこと。

一般的な家庭教師は、とにかく勉強の方法を教えたがる。

とにかく勉強していたら役に立つ。
この学校に行くためには数学に力を入れるべき。

優秀な学生ややる気のある学生なら勉強をする意味をなんとなくでも把握できている
ので、黙々と勉強を教えるだけでいいかもしれない。

しかし、やる気がない・勉強する意味を見出せない学生に対してはアプローチの仕方が
違うため、全く意味がない。

だって勉強する意味をわかっていないのに勉強しろって言われてもするわけがないから。

冷静に考えてみて、勉強をすることがどう役に立つのかわからないとやる気なんて
出るわけがない。

モテたいからダンスを始める。
強くなりたいからボクシングを始める。

のように、達成したい目的の手段として始めればいいが、
どうにも勉強に関しては、このやり方にならない。

目的を達成するための手段として「勉強」があるのに、
勉強をすること自体が「目的」になってしまっているケースが非常に多いな〜と感じた。

それじゃあ勉強する意味も見出せないし、やる気も全くでない

そんな中、M君は勉強をする「目的」を教え子に探すように促した。

結果的に、大工になる→そのために勉強という手段が生まれので自発的に行動して
受験に成功。

「手段」の目的化を防いだことで成功した一例だと思う。

一方的に押し付けるのではなく、

「なぜそうする必要があるのか」
「どういう理由でそれをする意味があるのか」


をしっかり頭の中で整理するだけで、物事の進み方・理解のスピードが全然違ってくるんだろうなと感じ取ったのです。

自分の不登校時代を振りかえってみて


このエピソードを聞いた時に、過去の自分にも当てはまることがあったなと思った。

不登校経験である。

中学時代に半年間ほど不登校だったことがあったのだが、
思い返すと、ただただ「学校に戻りなさい」としか言われなかった。

 

なぜ戻るのか。
学校が全てな理由はなんだろうか。
学校以外の場所で生きていくことはダメなのか。

どれだけ疑問を持ちかけて親に訴えても、

「普通の子は学校に行くからよ。」

としか言われなかった。

納得いかないまま、言われた通りに無理をしてでも不登校から立ち直ったのだが、
ずっとモヤモヤはしていたんだよね。

そのモヤモヤの原因は、「目的」がわからなかったからなんだなと気づけた。

自分たちが作り上げた「当たり前」という価値観を押し付けることは
問題の解決にはならない。

ただの押し付けだからである。

まずは正当な理由を言わなければいけないし、

言った上で相手の反応を聞き出しつつ、何をしたいのか尊重することが本人にとって
一番いい選択肢ではないのかなと思った。

学校に行かない学校があっても面白くない?


ということで、今の自分が何かできることがあるか考えた時に、
「不登校経験を活かし、今不登校の子に何かアドバイスできたらな。」と 思った。

発達障害で悩んでいる学生でもいい。

学校に行くことを目的とするのではなく、何かを達成したいのであれば学校に行けばいい。
逆に目的達成のために学校という手段がければ違う道で頑張ればいい。

学校に戻るための学校の先生ではなくて、
学校に行かないための学校の先生であってもいいんじゃないかと。

そうやって、悩んでいる人の背中を一押しできたら面白いのかもなと少し考えていた。

今はお店のチャレンジとコンサルで来月は忙しくなりそうだけど、
今後はそういうことも時間があれたらやってみたいなーと思ったとさ。

毎日店に立つといろんなことに気づかされるね。明日も引き続き頑張ります。