カフェ店長経験談

発達障害児を持つ父親がぼくに見せてくれた新しい教育の在り方。

こんにちは、とあるカフェのますたーです。

4月下旬から始めたGucha2cafeも2ヶ月が経過しました。

色々とありましたが、数々のイベントを通して、沢山の人と出会えました。ありがとうございます。

そんな出会いの中で今回は一番印象に残っているお客さんのエピソードを書いていきたいと思います。

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イベント終了後に来てくれた一組の親子

出会いは唐突でした。

いつも通りGucha2ではイベントを開催。

ちょうど、発達障害啓発Barをやっていた時で、

ちょうどそのイベントが23時ごろに終わった時に一組のお客さんが来店しました。

そこに立っていたのは、小さな男の子と、サンドウィッチマン伊達似のお父さん。

こんな時間に、お店に親子が来るとは思わず動揺しっぱなしのますたー(23)

店に入ってきて、開口一番

「まだやってる~?」

とのこと。

断ったら何されるかわからなかったので、

満面の笑みでお店の中に招きました。

来店のきっかけは「発達障害×名古屋×Bar」

お店に招いてからはお互いの自己紹介をして、話を聞きました。

最初はふらっと来た近隣住民の方だと思っていましたが、

どうやらネットの検索から遊びに来てくれたみたいです。

そのネット検索のワードが、「発達障害×名古屋×Bar」

お子さんが発達障害を持っているらしい。

確か、場面緘黙症と言っていたような…。

場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)、選択性緘黙(せんたくせいかんもく、英: Selective Mutism,SM)とは、家庭などでは話すことが出来るのに、社会不安(社会的状況における不安)のために、ある特定の場面・状況では話すことができなくなる疾患である。 幼児期に発症するケースが多い。

場面緘緘黙症とは、ある場面で周囲の人間と話せなくなる疾患のこと。

ぼく自身も、大学時代のアルバイトで要領の悪さ・物覚えの悪さ・叱咤された苦い経験から

アルバイト・パートのような、ガチガチの働く環境だと全く喋れなくなります💦

それは置いといて、

ネットで検索したところ、Gucha2が引っかかったとのこと。

ネットの世界すげぇ…。

更に話を聞いていくと、お父さんがものすごい行動派。

  • 今までに行ったBarの数は50ほどある。

  • 今は子供とゲストハウスに泊まってから朝学校に行かせている。

  • 子供が荒野行動の大会に出たいから東京に行く。

  • と思ったら気が変わったから韓国のフェスに行く等。

とにかく思ったことはすぐに行動してしまうような鬼の行動力を持ったお父さんでした(笑)

その行動力ぼくにも分けてほしい(小声)

読者の方には、

「親が行きたいから息子を連れて行ってるだけでしょ」

と思われた方もいるかもしれません。

僕も最初はそう思いましたが、ここまで行動するのには、一つの理由がありました。

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本当の教育とは、子供のやりたいことの選択肢を増やすこと

なぜここまでいろんな場所に出向くのか。

その答えはたった一つ。

「子供に自由な選択肢を与えてあげたいから」

Barに行くのもフェスに行くのも子供が行きたいといったから連れて行っているそうです。

ニュアンスはうろ覚えですが、発達障害を持っていても自由に生きれるように

いろんな経験をさせてあげている。というようなことを言っていました。

この一言を聞いて僕は、目を見開きました。

ここまで、子供のことを考えている親がいるのだろうかと。

世間一般の親のイメージは、偏見ですが、

「自分の思い通りに育てたい。」

そんな気持ちの一点張りのような気がします。

なぜ学校に行かないのか。
なぜ他の子と自分の子は違うのか。
なぜ他の子が出来ることがうちの子はできないのか。

そのような親のエゴは一つも見えません。

見えたのはたった一つ。

子供が子供なりの自由な人生を送れるように、親なりに選択肢を与えていたことでした。

障害なんて関係ない、多種多様な生き方を親が子供に見せている。

今の世の中では、同調が社会で生きていくために一番の要素となっています。

協調性や、没個性なんて言葉も似合いますね。

小学校の時であれば、好きでもない大縄跳びやドッジボールに強制参加するように促され、

ボールが避けれない子や、運動が苦手な子がいるとイジメの対象になったり、

学校の授業では、いかに周りの意見に合わせれるか、周囲と同調してうまく人間関係を築いていくかが

大事になってきます。

中学校になれば、本音と建前の使い分けを自然に身につけないと冗談が通じないやつと言われ、

空気が読めないといわれる。

少しでも考え方が他と変わっていると敵だと思われ仲間外れにされる。

このような悲しい現実に直面した当事者は少なくないと思います。

ただ、この親子が見せてくれたのは

発達障害を持っていても、親次第で大きく未来は変わる

どんな境遇であれ、環境であれ、親の考え方次第で子供の未来は大きく変わるんだなと。

凄く安心したのを今でも覚えてます。

いくら他の子と違ったって、合わせる必要はないし、
無理に同じ道を進む必要もない。

自分の生(行)きたい道に進めばいいということを、行動で示しているお父さんにぼくは感動したのです。

お子さんの将来の夢はバーテンダー。これからも応援したい。

そんなお子さんの将来の夢はバーテンダーらしいです。

まだ小学生なのに、こんなにもたくさんの経験が出来て、自分なりにやりたいことが見つかっていて

本当に凄いと思うし、これからも応援したい気持ちでいっぱいです。

今回の記事では、そんな素敵な親子に出会った記録を残すとともに、

現段階で、発達障害児を持つ親御さんにいろいろと考えてもらいたいなと思い記事を執筆しました。

少しでも、多くの発達障害当事者が生きる道を見つけ出せますように。

そんな思いでいっぱいです。